脊髄損傷は、大きくは、完全損傷と不完全損傷の2つに分類されるのですが、麻痺症状の部位により、上記の四肢麻痺、対麻痺、片麻痺、単麻痺の4つに分類されます。
1)四肢麻痺(ししまひ)
頚髄の横断型損傷により、両上・下肢および骨盤臓器に麻痺や機能障害を残すもので、四肢麻痺はバイク事故やプールの飛び込みなど、頚髄が損傷されたときに発症する麻痺です。
2)片麻痺(かたまひ)
脊髄損傷で、片側の上・下肢に麻痺や機能障害を残すもので、右半身麻痺などと呼ばれています。
片麻痺は、上位運動ニューロンが障害されると発症する麻痺で、右脳に脳梗塞や脳出血などの脳血管障害が起こると左半身に麻痺が見られます。
3)対麻痺(ついまひ)
胸髄、腰髄、仙髄、馬尾の損傷により、両下肢および骨盤臓器に麻痺や機能障害を残すもので、自転車やバイク事故などで胸髄よりも下の脊髄が損傷を受けることで両側性に障害されたときに起こる麻痺です。
4)単麻痺(たんまひ)
脊髄損傷により、1つの上・下肢に麻痺や機能障害を残すもの
単麻痺は、普通は、末梢神経障害で起こりやすい麻痺で、交通事故で右上腕神経叢の引き抜き損傷では、右上肢みの麻痺が起こります。