(66)足根骨 舟状骨々折(しゅうじょうこつこっせつ)

舟状骨々折

(1)病態

交通事故では、バイクの転倒時に、足関節の捻挫に伴い、舟状骨々折を合併することがあります。
舟状骨々折では、30%程度に骨癒合が不良で偽関節化することがあります。

(2)症状

痛みと腫れ、皮下出血、足関節内側部に変形が見られることもあります。

(3)治療

骨癒合はCTで検証しますが、3週間のギプス固定でも骨癒合が得られず、偽関節化しているときは、小さなスクリューで、内固定術が選択されています。

(4)後遺障害のポイント

1)転位の少ない単独の舟状骨骨折では、骨癒合が得られれば、後遺障害を残すことなく治癒します。
痛みがあるときは、3DCTで変形骨癒合を立証し、神経症状で14級9号もしくは12級13号の獲得を目指します。

2)医学論文でも、舟状骨の単独骨折は稀で、ほとんどが複合損傷です。
①歩行中の交通事故で、右舟状骨体部骨折と右第2・3・5の中足骨骨折を認め,右足関節内果骨折を合併、②バイクを運転中の交通事故で、右舟状骨体部脱臼骨折を認め、右脛骨顆間隆起骨折と左脛骨骨折を合併、③建設現場で作業中に、鉄パイプが落下、右舟状骨結節部開放骨折、右第1中足骨開放骨折を認める、④工場内で500kgの重量物が倒れ、受傷、左舟状骨体部骨折を認め、左第2~5中足骨開放骨折、左リスフラン関節脱臼、左足関節両果骨折を合併、
こうなると、全体症状の経過を観察しつつ、後遺障害の立証を行うことになります。
つまり、舟状骨骨折だけで議論しても意味がないことになります。