(1)病態
耳介が強く擦られると、耳介血腫を引き起こすことは、前回で解説しています。
前回は、耳介の強い擦過傷による耳介血腫でしたが、今回は、耳たぶが切れたもの、引き千切られたもの、耳介裂創を解説します。


どこがファッショナブルなのか、私には分かりませんが、男性のピアスも珍しくなくなりました。
そんな流行もあって、交通事故、歩行者、自転車、バイクの運転者では、ピアスごと、耳を引き千切られるお気の毒な例が激増しています。
(2)治療
耳介血腫、耳介裂創であっても、事故後早期に適切な処置や形成術がなされれば、ほとんどで、後遺障害を残すことなく治癒しています。
耳介血腫では、穿刺、吸引で血液を除去し、穿刺針を2週間ほど留置する方法や耳介の後面を切開、軟骨を除去することで、前面の血腫を除く形成術が実施されています。