2) 飼い犬と自転車運転者との事故

飼い犬と自転車運転者との事故

大阪地裁判決H18-9-15  平成17年(ワ)7227号  0:100
57歳女性歯科医が運転する自転車に対して、体長1mの猟犬が吠えかかり、自転車が転倒して受傷した事案で、飼い犬と被害者が接触していないものの、吠えかかり負傷させたとして、飼い主に100%過失を認定しています。

本件の道路の幅員は2mで、飼い主自宅の反対側は、低いブロックの上にフェンスが設置された塀であり、上部は樹木の枝が道路まで張りだした状況でした。
この猟犬は、被害者との相性が悪く、吠えかかり、飛びかかることがあり、被害者は、犬が見えるときは、この道を通らないようにしていました。
当日は、玄関前に犬がおらず、自転車で通過しようとした際に、飼い主である母親が、この飼い犬を連れて出てきて遭遇したのです。

猟犬は、手綱を握っている飼い主を引きずりながら、被害者に飛び掛かるように吠えかかったのです。
びっくりした被害者は、自転車のハンドルを右に切ったのですが、生い茂る木に接触、左足を自転車のスポークに挟んで転倒、左肘、左臀部を負傷しました。

裁判所は、幅員が2mの狭路であること、飼い犬が体長1mの猟犬であることから、飼い主としては、飼い犬を道路に出す際には、通行人に飛び掛かることのないように注意義務があるにもかかわらず、これらの確認を怠り、漫然と自宅を出た過失を指摘しています。
飼い犬が自転車に接触していないことについては、道路状況や飼い犬の体長を考慮すれば、被害者が転倒することは容易に想像できるとして、飼い主が責任を負うべきと、相当因果関係を認めました。

NPOジコイチのコメント

この裁判判決により、飼い主が負担した損害賠償額は、遅延損害金を除いて402万7000円です。
個人賠責保険に加入がなければ、厳しい個人負担となります。