過失割合は、損害額に対して乗じられるので、正確な過失割合判断が求められます。
中央市場の近くで冷凍マグロを満載した大型トラックと出合い頭衝突、トラックは横転し、マグロが路上に散乱しました。このときの損害額はトラックとマグロで1億2000万円、過失割合は60:40で7200万円の賠償額となりました。
私の保険調査員駆け出しの頃、京都工芸繊維大学の構内で学生同士の出合い頭衝突事故が発生しました。事故現場で両当事者と面談し、事故状況を確認したのですが、お互い一歩も譲りません。
私は、「お互いの損害額を合計して、それに過失割合を乗じて保険処理するのですから、40:60でも60:40でも同じことですよ?」 さらっと説明しました。
なんだ、そんなことか? お互いが発言を取り消し、実に分かり易い事故状況の説明を受けたのです。
後に、私の説明は、200%賠償となり、過失の捉え方が基本的になっていないと大クレームに発展し、私は菓子折を持参して謝罪したのですが、「あんたの過失割合の説明の方が合理的で理解が得やすい、絶対に東京海上の説明が間違っている?」
逆に褒められる始末で、なんど謝罪しても結論が出ず、大汗をかきました。