Q9 退勤して寄り道した際の交通事故

社員の宮田さんが帰宅の途上で、交通事故受傷し入院したのですが、通勤経路にあるラーメン店に立ち寄り、食事をした後の交通事故受傷でした。
退社は定時の17:30、徒歩で400mほど離れた新橋駅に向かう途中で、空腹を覚え食事を摂りました。
時間にして20分位で、その後、新橋駅から電車で渋谷駅に向かい、そこから徒歩で自宅に戻る途中に交通事故受傷したのです。
なお、宮田さんには妻子がおり、通常、夕食は自宅で摂っていると思われます。

退勤して寄り道した際の交通事故

A これは労災保険法7条の2、「通勤の逸脱、中断」 に該当するかが検討されます。
7条の2の但書には、「日常生活上必要な行為であって、労働省令で定めるものをやむを得ない自由により行うための最小限度のもの、」 については、通常の通勤の経路に服した時点から通勤災害の適用がなされることとなっており、惣菜の購入や、独身労働者が食堂で食事をするケースがこれに該当し、麻雀や映画・観劇、飲酒は当然ながら該当しません。

本件の場合は、妻帯者の宮田さんに、帰宅途中に食事を摂らなければならない合理的な理由があったのかどうか、実に、つまらないことが争点となります。
残業で遅くなったのであればともかく、定時退社で、新橋から渋谷ですから、どれほどの時間でもありません。 この点、官僚は杓子定規ですから、合理的な説明がなされない限り、逸脱・中断と見なされ、それ以降に発生した交通事故受傷について、通勤災害の適用はなされないのです。
合理的な説明など、思い浮かびません。