Q20 業務終了後に社内同好会に参加した後の通勤災害

業務終了後に社内同好会に参加した後の通勤災害

当社は、囲碁・将棋が盛んで、昼休みや終業後も社内に残ってトーナメントがあり、愛好会も作られています。中でも、製造部の足立さんはメキメキと腕を上げており、最も熱中している一人です。
昨日、足立さんは終業後、同僚と1時間ほど将棋を指した後、単車を運転して帰宅の途上、交通事故受傷したのですが、この場合でも通勤災害の適用は可能でしょうか?

A 会社内であれば、2時間程度は通勤災害の可能性が大きいと思われます。
通勤災害として労災保険が支給されるか、否かは、言うまでもなく被災時の行為が通勤に該当するか、否かが、大きなポイントとなっています。
終業後、一目散に帰宅する人もいれば、社内でリクレーションを楽しむ人もおり、普通の光景です。
この僅かな息抜きも通勤と認めないのであれば、全員が我先に家路に急がなければなりません。
S48-11-22基発第644号で、「業務の終了後、事業場施設内で、囲碁、麻雀、サークル活動、労働組合の会合に出席した後に帰宅するようなときは、社会通念上、終業と帰宅との直接的関連を失わせると認められるほど長時間となるような場合を除き、終業との関連を認めても差し支えない。」 との施行通達を出し、一定の息抜きを認めています。

では、長時間とはなん時間をいうのか?
①S49-3-4基収第317号では、16:45終業後、2時間の残業を行い、20:10まで組合会計の仕事を手伝って帰宅の途中に単車で転倒負傷したケースで、組合の用務の、1時間25分は長時間ではないと判断し、通勤災害を認めています。

②S49-9-26基収第2023号では、17:10の終業後、19:30までサークル活動で茶の稽古を行い、着替えの後20:00に退社、徒歩で帰宅の途上に暴漢に襲われ殺害されたケースでは、2時間50分は長時間に当ると判断し通勤災害を認めておりません。

業務終了後に社内同好会に参加した後の通勤災害

③S49-11-15基収第1881号では、17:05に終業後、19:10まで組合の用務を行った帰りに被災したケースでは、2時間5分は、一般的には業務との関連性が失われたと判断できるが、その超えた時間が極めて僅かであり、また滞留事由に拘束性・緊急性および必要性が認められるとして通勤災害を認定しています。
どうやら、厚生労働省の官僚は、2時間を基準において考えている様子です。

もう一点の注意は、これらの活動が会社施設内で行われた場合に限られるのです。
会社施設内であれば、事業主の管理権がおよぶからです。
社外の雀荘や碁会所では、事業主の管理権はおよばず、会社を出た時点で就業との関連性が失われたと判断されます。