Q17 過労による脳梗塞?

過労による脳梗塞

A 近年、過労死や過労による自殺が社会面に頻繁に登場します。
H15年、関西医科大学の研修医が過労による自殺を遂げるという悲惨なできごとがありました。
この研修医は、過酷な労働条件が明らかにされ、業務災害の適用を受けたのですが、大学当局が労災保険に加入していない事実が露見するオマケ付きとなりました。

読者の皆様は、過労による疾病や自殺が業務災害になる可能性があると覚えておいてください。
本件は、過労による脳梗塞ですので、S53-3-30基発187号、「中枢神経及び循環器系疾患の業務上外認定基準」 により判断されます。
①一般の認定要件および医学的診断要件
②負傷に起因する疾病についての認定要件
③「業務に起因することの明らかな疾病」の認定要件
④その他認定上留意すべき事項
例によって、官僚らしい表現に満ち溢れていますが、要約すると、
①発病前の仕事の量・質は相当に過激であったのか、
②説明の質・量であれば、これを原因として脳梗塞になり得るか、
③過激な仕事の期間と脳梗塞の発症は医学的に妥当なものか、
主にこの3点で判断がなされています。

本件の脳梗塞は、業務とは無関係に発病することも考えられる疾病です。
労災の基本は、あくまでも、「業務に起因したものであること、」がポイントになります。
労働基準監督署の発想は、「本人の私病ではないのか、」とことん突き詰めていくのです。
年齢・家族歴・嗜好・既往歴・発病前の身体状況・素因等を調査し、これらの結果から総合的に判断されます。 過去に認定されたものは、いずれも、常識外の激務であったことが決め手となっています。