脊柱およびその他の体幹骨のまとめ

Q 私の妻51歳ですが、原付を運転し、信号待ち停止中に、自動車の追突を受け、投げ出されて転倒しました。傷病名は腰椎L1/2の圧迫骨折です。
6カ月の保存治療を続けて症状固定とし、このほど、11級7号が認定されました。
質問は2つで、
1つは、2椎体の圧迫骨折で胸腰部の可動域が2分の1以下に制限されているのに、それでも11級7号は正しい認定なのでしょうか?
もう1つは、相手損保の提示額では、逸失利益の喪失率が14%で積算されています。
11級の喪失率は20%のはずなのですが、どうして減額されているのでしょうか?

A 画像を拝見しないと回答ができないので、無料相談会に参加をお願いしました。
①XP画像より、L1/2の前方と後方の椎体高をノギスで計測し、圧壊率を計測したところ、36%の圧壊率であり、これでは、可動域制限を訴えても、中程度の変形を残すものとは認められず、これで運動障害が認められることはなく、11級7号は正しい評価であると説明しました。

②2つ目の14%については、確かに11級の労働能力喪失率は20%であるが、胸腰椎圧迫骨折では、無症状の被害者がたくさん存在することも知られており、裁判判決でも、無症状であれば、喪失率を12級レベルの14%としたものが散見されるので、それに右に習えとして14%にしたものと予想していると回答しました。しかし、同席された奥様は、日常の家事で激しい腰部痛を訴えておられるので、腰部のMRI撮影で腰部痛の原因である変性所見を立証して、20%、15、6年を請求されるべきとアドバイスしました。

このQ&Aから読み取れることは、
事故直後と経過の画像を確認しないことには、後遺障害に踏み込むことはできないことです。
圧迫骨折は、期間の経過で少しですが復元してくるもので、したがって、事故直後の画像だけで判断することはできません。

画像から読み取る情報は、
①本件事故による新鮮骨折か、それとも陳旧性かを確認すること
②骨折部の椎体をノギスで計測して、圧壊率を求めること
③コブ法に基づき、側弯度を求めること
④腰部痛などの神経症状があるときは、項背腰部軟部組織の器質的損傷を突き止めること
⑤環軸椎の骨折では、正確な可能域の測定

①④では、MRI画像の検証が必要となります。
被害者が1人で検証できることではないので、医師もしくは専門家のサポートが必要になります。
ここまで掘り下げないと、等級予測はできないのです。