肘関節の機能障害

等級 主要運動
屈曲 伸展 合計
正常値 145 5 150
8級6号 15 5 20
10級10号 75 5 80
12級6号 110 5 115

肘関節に参考運動はありません。

1)伸展が伸びきらないで浮いているとき?

肘関節の脱臼や肘頭骨折では、伸展が伸びきらない状態で、浮いているときがあります。
そんなときは、-20°など、計測値をマイナス表示としなければなりません。
用廃、著しい障害、障害を残すもので規定されたルールは、肩関節と同じです。

2)肘関節の機能障害が予想される傷病名

14上腕骨骨幹部骨折、15上腕骨遠位端骨折(①上腕骨顆上骨折、②上腕骨外顆骨折)
16フォルクマン拘縮、17テニス肘(上腕骨外側上顆炎、上腕骨内側上顆炎)
18肘関節脱臼、19肘頭骨折、20尺骨鉤状突起骨折21変形性肘関節症、22右肘内側々副靱帯損傷、23橈・尺骨々幹部骨折、24橈骨頭・頚部骨折、25モンテジア骨折、26ガレアッチ骨折、27橈骨遠位端骨折、①コーレス骨折、②スミス骨折、28バートン骨折、29ショーファー骨折=橈骨茎状突起骨折、30尺骨茎状突起骨折、31肘部管症候群、
上記18の傷病名については、コンテンツ⇒傷病名と後遺障害⇒上肢・手指で、後遺障害の立証を含む詳細を解説しています。

3)肘関節の計測と注意点

①肘関節の屈曲⇒日本整形外科学会の公表する参考角度は、屈曲145°です。


開始肢位


正常計測

間違った動作

右の間違った動作では、前腕部が回外しています。
手のひらを正面に向けて、屈曲しなければなりません。

②肘関節の伸展⇒日本整形外科学会の公表する参考角度は、伸展5°です。


正常計測

間違った動作

右の間違った動作では、肩関節が外旋位となっています。
手のひらを正面に向けて、真っ直ぐ降ろすのが正常計測です。