Q9 自賠先行は必須なのか

A 原則は、事務処理を簡素にするため、自賠先行となっています。
貴方に過失がない0:100であれば、自賠先行であっても、なんの問題も生じません。
しかし、貴方に過失が認められるときは、自賠責保険を温存する必要から、労災保険適用を届け出ているのであって、自賠先行で押し切られると困るのです。
「自賠責保険を使い切ってから、適用することにします。」 このような行政指導がなされても、「はい、分かりました。」 爽やかに返答して乗り切るのです。

自賠先行は必須なのか

書式の全てを回収し、その中から、業務災害なら様式5号を、通勤災害なら様式16号の3を作成、その日のうちにさっさと、治療先に持参します。これは、療養給付たる療養の給付請求書、治療先が治療費を請求するときに必要となる用紙で、治療先は、これで治療費の請求ができますので安心します。

治療費が労災に請求されれば、自賠先行が議論されることはなく、労働基準監督署は、ルールにしたがって治療費の支払いを開始します。
労働基準監督署の窓口で揉めなくても、これで、初診からの労災適用となります。

※行政手続法32条
「行政指導にあたっては、当該行政機関の任務または所掌事務の範囲を逸脱してはならないことおよび行政指導の内容があくまでも相手方の任意の協力によってのみ実現されるものであることに留意しなければならない。」 さらに、32条の2では、「行政指導に携わる者は、その相手方が行政指導に従わなかったことを理由として、不利益な取り扱いをしてはならない。」

ここまでは、主として勤務先の担当者の間違った誘導から労災保険の適用が拒否されている状況を説明してきました。そして、多くの被害者が、社内の人間関係を気にする余り、適用を断念しています。
職場の人間関係は重要ですが、間違いは、貴方自身としても、シッカリと認識しなければなりません。
さらに、未加入や労災隠しを行う事業所に勤務していても、貴方の未来や将来はありません。
このケースでは、人間関係ではなく、貴方が会社を見切る必要が出てきます。

労災保険は、あくまでも被災労働者の申立で、自動的に適用されています。
勤務先は、労災加入と手続きの責任がありますが、適否の権限は与えられておらず、労災保険料は負担していますが、業務中・通勤途上の災害で、金銭的な負担を求められることはありません。

とは言っても、勤務先が消極的では、被害者にも躊躇いが生じます。

そこで、NPOジコイチは、連携の弁護士が勤務先に出向いて、労災保険の適用をお願いしています。
これまで、弁護士が出向いて丁寧にお願いし、労災保険適用が拒否されたことはありません。
これが、最もスマートな処理方法と考えるところです。