Q6 個人事業主なので、労災保険の適用はできない?

A これは未加入事業所の代表的な労災逃れの手口です。
労働基準法9条では、職業の種類を問わず、事業に使用される者で賃金を支払われる者を労働者といいます。事業に使用される者とは、使用者の指揮監督の下に労働を提供する者のことです。
日常、会社に出勤し、会社名の入った名刺を持ち歩いていれば、先の理屈は全く通用しません。

個人事業主の雇い主と労災保険

①出社義務があったのか?
②会社の就業規則の適用がなされていたか?
③就労時間について、管理されていたか?
④業務について、具体的な命令、監督はあったのか?
⑤他の会社の仕事との兼業は禁止されていたか?
⑥会社との間で仕事に関し、諾否の自由が認められるのか?
⑦作業場所が決められていても、作業が完了すれば、自由であったのか?
⑧労働者の判断で、補助者を使用することが可能であったか?
⑨他の従業員と比較し報酬が高額か?
⑩賃金なのか、業務請負報酬か?
⑪事業所得として申告をしているか?

労働基準監督署は、労働者性について、上記実態を総合的に勘案して判断することになります。
これで悩んでおられる被害者は、労働基準監督署よりも先にNPOジコイチに相談してください。

建設関係の下請け職人は、元請けの労災保険の適用が可能です。
公共工事の指名入札では、事故率が問題とされ、これが高い業者は締め出されています。
これらの経緯から、建設業界は労災保険の適用に元から消極的なのです。
しかし、多くは通勤途上の災害です。
通勤途上の災害は、事業主の支配下になく、事業主が責任を問われることはありません。
元請けや所属する親方の理解が得られないときは、直接、労働基準監督署に持ち込みます。
派遣労働者は、所属する派遣会社の労災保険の適用を受けることになります。